20坪でトランクルーム経営はできる?初期費用・収入と自宅横で始める注意点

20坪の狭小地を有効活用

自宅の横や駐車場の一角など、20坪ほどの土地が余っていると「トランクルームとして活用できないかな?」と考える方もいるでしょう。

20坪は約66㎡なので、大規模な土地活用には向きませんが、条件次第では小規模なトランクルーム経営を検討できます。

ただし、20坪すべてを収納スペースに使えるわけではなく、車の出入りや通路、法規制まで考えると計画には注意が必要です。

目次

結論|20坪でもトランクルーム経営は可能。ただし「置けば儲かる」ほど簡単ではない

結論からいうと、20坪程度の土地でもトランクルーム経営を検討することはできます。

特に、

  • 自宅横の空き地
  • 月極駐車場の余った部分
  • 相続した狭小地
  • 変形地
  • 建物横の空きスペース

など、すでに所有している土地を活用したい場合には選択肢の一つになります。

ただし、

20坪ある=20坪全部を収納室にできる

わけではありません。

実際には、

  • 利用者が歩く通路
  • 荷物を出し入れするスペース
  • 車の進入・駐車スペース
  • 建物やコンテナ同士の間隔
  • 境界との離隔
  • 防災・避難上必要なスペース

などを確保する必要があります。

そのため、「20坪ならコンテナを何台置ける?」という考え方より、

20坪の中で安全に利用できる配置を作った結果、何室確保できるか

という順番で考える方が現実的です。

また、コンテナ型だからといって自由に置けるとは限りません。

用途地域や建築確認など、土地によってはそもそも計画できない場合があります。

20坪という狭小地では、収益シミュレーションより先に、

配置できるか → 法的に設置できるか → 需要があるか

を確認することが重要です。

20坪は約66㎡|全部を収納スペースには使えない

20坪は平方メートルにすると約66㎡です。

数字だけ見ると、

「意外と広いからコンテナを何台も置けそう」

と感じるかもしれません。

しかし、トランクルームは収納室だけあれば運営できるわけではありません。

たとえば利用者が車で来る場合、道路から敷地へ入り、荷物を降ろし、収納室まで運びます。

そのため、敷地内または周辺に車を一時的に止められるスペースが必要になる場合があります。

特に自宅横で運営する場合、

利用者の車が道路にはみ出す
↓
近隣から苦情が入る
↓
自宅の前でトラブルになる

という状況は避けたいところです。

20坪という限られた土地では、収納室数を最大化することより、利用者が無理なく荷物を出し入れできる配置を考える方が重要です。

20坪なら実際どのくらいのトランクルームを作れる?

20坪で何室作れるかは、一律には決められません。

土地の形状や前面道路、トランクルーム1室の大きさ、建築方式によって大きく変わります。

そのため、

「20坪なら15室」

「コンテナを5基置ける」

といった数字だけで事業計画を立てるのはおすすめできません。

長方形で間口が広い土地

比較的計画しやすい形です。

道路側から利用者が入りやすく、収納室を並べながら通路を確保できる可能性があります。

ただし、車両スペースを設けると収納に使える面積は減ります。

細長い土地

奥行きが長く間口が狭い土地では、収納室そのものより通路の確保が問題になることがあります。

奥の収納室まで荷物を運びにくい配置になれば、利用者に敬遠される可能性もあります。

変形地

アパートなどの建築には使いにくい土地でも、収納スペースとして利用できる可能性があります。

一方で、変形している部分をうまく使えず、20坪あっても実際の有効面積が少なくなることがあります。

つまり、重要なのは土地面積そのものより、

「何坪あるか」+「どういう形をしているか」

です。

20坪ではコンテナ型と建築型どちらが向いている?

小規模なトランクルーム経営では、大きく分けてコンテナ型と建築型があります。

タイプ特徴20坪との相性
コンテナ型屋外に収納ユニットを設置配置条件によっては検討可能
建築型建物内を複数の収納室に区切る土地を効率利用できる可能性
既存建物活用空き部屋や倉庫を区画する建物がすでにある場合に有効

20坪では、単純にコンテナを何台も並べるより、土地条件によっては建築型の方が床面積を効率的に確保できることもあります。

ただし、建築型にすると一般的に初期投資は大きくなります。

コンテナ型|手軽そうに見えるが法規制に注意

コンテナ型トランクルームは、

「空き地にコンテナを置くだけ」

というイメージを持たれがちです。

しかし、実際には設置方法や利用形態によって建築物として扱われる可能性があります。

その場合、

  • 用途地域
  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 接道
  • 建築確認
  • 防火関係

などの確認が必要になります。

「土地を持っているから好きな場所へコンテナを置ける」というわけではありません。

特に20坪は敷地に余裕が少ないため、法規制を満たそうとすると想定より収納室を確保できない場合があります。

【関連記事】コンテナ型トランクルームは違法?建築確認が必要なケースと注意点

建築型|20坪を有効に使える可能性はあるが初期費用が大きい

小型の建物を建てて、内部を複数の収納スペースへ分ける方法です。

コンテナを並べる方法と比べて外観を整えやすく、自宅横や住宅街でも計画しやすいケースがあります。

たとえば、

「自宅横にコンテナが並ぶのは見た目が気になる」

という場合には建築型の方が合うかもしれません。

一方で、

  • 建築費
  • 設計費
  • 確認申請
  • 電気設備
  • 換気設備
  • 防犯設備

などが必要になり、投資額は大きくなりやすいです。

20坪という小規模な土地では、投資額が大きすぎると回収期間が長くなります。

「作れるか」だけでなく、投資に見合う家賃収入が得られるのかまで確認する必要があります。

20坪では駐車・荷下ろしスペースをどうするかが重要

トランクルーム経営で見落とされやすいのが車の問題です。

利用者は、

  • 衣類
  • 季節家電
  • アウトドア用品
  • タイヤ
  • 引っ越し荷物
  • 趣味用品

などを運びます。

荷物が大きければ、徒歩や自転車ではなく車で来る可能性が高くなります。

そのため、郊外型のトランクルームでは車の利用を前提に考えた方がよいでしょう。

収納室を増やしすぎると車を止められない

20坪しかない土地で収納室数を最大限増やすと、荷下ろしスペースを確保できなくなることがあります。

その結果、利用者が道路へ一時駐車するようになれば、近隣トラブルの原因になります。

特に自宅横なら、トラブルが起きる場所も自宅のすぐ近くです。

「1室でも多く作る」という考え方より、

利用者が安全に荷物を出し入れできるか

を優先しましょう。

自宅横の20坪なら一般的な空き地とは条件が違う

今回のように、自宅の横に20坪程度の土地が余っているケースでは、単独の事業用地とは少し考え方が違います。

メリットは、すでに土地を所有しているため新たに土地を購入する必要がないことです。

その一方で、生活空間と事業スペースが非常に近くなります。

たとえば、

  • 利用者の車が自宅前に止まる
  • 夜間に人が出入りする
  • 荷物の搬出入音が聞こえる
  • 知らない人が自宅近くを通る
  • 問い合わせで自宅を訪ねられる

といった可能性があります。

トランクルーム自体はアパートなどと比べて人の滞在時間が短い土地活用ですが、自宅横の場合は小さな不便でも日常的に感じやすくなります。

まず確認したい|その20坪にトランクルームを作れる?

収益計算より前に確認したいのが法規制です。

土地があるからといって、必ずトランクルームを設置できるわけではありません。

特に確認したいのは次の点です。

用途地域

土地には用途地域が定められている場所があります。

用途地域によって建てられる建物の用途などが異なります。

トランクルームを計画できるか、まず確認しておきましょう。

接道条件

建築物を計画する場合、道路との関係も重要です。

特に狭小地では、前面道路や接道状況によって建築計画が大きく変わることがあります。

建ぺい率・容積率

20坪だからといって、20坪全部に建物を建てられるわけではありません。

土地ごとに建ぺい率や容積率などの制限があります。

建築確認

コンテナを利用したトランクルームでも、設置方法などによって建築物として扱われる場合があります。

「コンテナだから建築確認はいらない」と自己判断しないようにしましょう。

自治体独自の条例など

国の法律だけでなく、自治体独自の規制やルールが関係する場合もあります。

実際に計画する際は、自治体や建築士、トランクルーム事業者などへ土地条件を確認することをおすすめします。

20坪なら収益計算より「できる土地か」の確認を先にする

トランクルーム経営を調べると、

「利回り○%」

「年間○万円稼げる」

といった数字が目に入ります。

しかし、20坪の狭小地ではまず、

①法律上設置できる

↓

②利用しやすい配置ができる

↓

③周辺に需要がある

↓

④投資額に見合う室数を確保できる

という条件を満たすことが先です。

どれか一つが欠けると、想定した収益を得られない可能性があります。

特に自宅横の場合は、

「儲かるか」

だけではなく、

「自宅の横で長期間続けてもストレスにならないか」

まで考えておいた方がよいでしょう。

【関連記事】トランクルーム経営に向く立地とは?商圏・住宅密度・アクセスの見極め方

0坪のトランクルーム経営にかかる初期費用

20坪でトランクルーム経営を始める場合、気になるのが初期費用です。

ただし、「20坪なら○万円」と土地面積だけで費用を決めることはできません。

コンテナ型か建築型かに加えて、

  • 造成が必要か
  • 舗装するか
  • 電気を引くか
  • 防犯カメラを設置するか
  • 看板を設置するか
  • 基礎工事がどの程度必要か
  • 設計・申請が必要か

などによって金額は変わります。

大まかな違いを整理すると次のようになります。

項目コンテナ・屋外型小型建築・屋内型
本体・建築費数百万円〜数百万円〜1,000万円超も
造成・舗装数十万〜数百万円数十万〜数百万円
電気・防犯設備数十万円〜数十万円〜
看板・募集準備数万円〜数十万円数万円〜数十万円
設計・申請関係計画による計画による
初期投資全体数百万円規模になることも1,000万円を超えることも

あくまで目安であり、実際には個別の見積もりが必要です。

以前のように、

「20坪なら500〜1,000万円でできる」

と考えるより、

「20坪でも数百万円単位の投資になる可能性がある」

と考えておいた方がよいでしょう。

土地をすでに所有している場合でも、設備投資そのものが安くなるわけではありません。

土地を持っているから「土地代ゼロ=高利回り」とは限らない

自宅横の土地なら、新たに土地を購入する必要はありません。

これは大きなメリットです。

ただし、

「もともと持っている土地だから土地代は0円」

として収益性だけを見るのは少し注意が必要です。

その土地には、

  • 月極駐車場にする
  • 駐車場シェアにする
  • 貸地にする
  • 売却する
  • 将来自宅敷地として使う

など、ほかの選択肢もあるからです。

トランクルームに500万円を投資して年間50万円の利益が出るとしても、別の方法ならほとんど投資せず年間20万円得られるかもしれません。

土地活用では、

「いくら儲かるか」だけでなく「いくら投資して、その土地を何年間使うのか」

まで比較することが重要です。

20坪トランクルームの収入は「室数×賃料×稼働率」で考える

トランクルームの収入を考える基本はシンプルです。

月間賃料収入=室数×1室あたり賃料×稼働率

です。

たとえば仮に10室を確保でき、平均賃料が月8,000円だったとします。

満室なら、

10室×8,000円=月8万円

です。

年間では、

8万円×12か月=96万円

となります。

しかし、常に10室すべてが埋まるとは限りません。

稼働率80%として計算すると、

96万円×80%=年間76万8,000円

です。

ここから運営費を差し引きます。

つまり、

「10室作れるから年間96万円儲かる」

という計算ではないことに注意しましょう。

20坪の収益シミュレーション

ここでは、あくまで仕組みを理解するために仮の条件で計算してみます。

実際の室数や賃料は土地条件・地域・収納室の広さなどによって変わります。

ケース1|小規模・8室の場合

平均賃料を月8,000円、稼働率80%とします。

8室×8,000円×80%
=月51,200円

年間では、

51,200円×12か月
=614,400円

です。

ケース2|10室の場合

10室×8,000円×80%
=月64,000円

年間では、

64,000円×12か月
=768,000円

です。

ケース3|12室・平均賃料1万円の場合

12室×10,000円×80%
=月96,000円

年間では、

96,000円×12か月
=1,152,000円

です。

比較すると次のようになります。

想定平均賃料稼働率年間賃料収入
8室8,000円80%約61万円
10室8,000円80%約77万円
12室10,000円80%約115万円

ただし、これは利益ではなく賃料収入です。

さらに重要なのは、「20坪なら必ず8〜12室作れる」という意味でもないことです。

実際の室数は配置計画を行って確認する必要があります。

賃料1万円で計算していいとは限らない

以前の記事では、1室あたり平均賃料を1万円としていました。

しかし、トランクルームの賃料は、

  • 地域
  • 収納室の広さ
  • 屋内・屋外
  • 空調設備
  • セキュリティ
  • 駅からの距離
  • 車での利用しやすさ

などによって変わります。

特に20坪では、室数を増やすために小型区画を多く作れば、1室あたりの賃料も小さくなる可能性があります。

反対に、住宅密集地などで収納需要が強ければ、小さな区画でも一定の賃料を確保できる可能性があります。

そのため、事業計画では全国的な平均値よりも、計画地周辺にある競合トランクルームの料金を調べることが重要です。

稼働率80%も保証される数字ではない

収益シミュレーションでは稼働率80%などの数字がよく使われます。

しかし、

「トランクルームを作れば8割は埋まる」

という意味ではありません。

オープン直後は利用者が少なく、徐々に契約が増えていくこともあります。

さらに、

  • 周辺人口
  • 集合住宅の多さ
  • 競合施設
  • 認知度
  • 料金
  • 車のアクセス
  • 看板の見やすさ

などによって稼働率は変わります。

収支計画を作るなら、

稼働率50%

稼働率70%

稼働率90%

など、複数のパターンを作っておくと安心です。

稼働率によって収入はこれだけ変わる

10室、平均賃料8,000円として比較してみます。

稼働率月間賃料収入年間賃料収入
50%40,000円480,000円
70%56,000円672,000円
80%64,000円768,000円
90%72,000円864,000円
100%80,000円960,000円

20坪のような小規模事業では、1室の空室による影響が比較的大きくなります。

10室しかなければ、1室空くだけで稼働率は10ポイント下がります。

だからこそ、

「満室なら儲かる」ではなく「7割程度の稼働でも事業を続けられるか」

という視点で収支を見ることが大切です。

【関連記事】トランクルーム借りる人って?主婦が支えるニーズと実態

年間収入から運営費を差し引いて考える

年間100万円の賃料が入ったとしても、その100万円がすべて手元に残るわけではありません。

トランクルーム経営では、

  • 管理費
  • 清掃費
  • 電気代
  • 防犯設備
  • Web掲載・広告費
  • 集金・決済関係費用
  • 保険
  • 修繕費
  • 固定資産税など
  • 運営委託費

などが発生する可能性があります。

さらに設備は永久に使えるわけではありません。

扉や鍵、防犯カメラ、照明などの修理・交換が必要になることもあります。

そのため、

年間賃料収入-年間経費=手残り

で考えましょう。

「利回り10%」だけを見て判断しない

トランクルーム経営を調べると、「利回り10%」など魅力的な数字を見ることがあります。

しかし、利回りにはいくつかの考え方があります。

たとえば初期投資500万円で、年間賃料収入が50万円なら、

50万円÷500万円×100
=10%

です。

表面的には利回り10%です。

しかし、年間15万円の運営費がかかるなら手残りは35万円です。

35万円÷500万円×100
=7%

になります。

さらに将来の修繕費などまで考えれば、実際の収益性は変わります。

そのため、この記事では、

「20坪なら利回り10〜12%狙える」

とは一律に考えません。

土地条件、投資額、賃料、稼働率によって大きく変わるからです。

投資回収に何年かかるかも確認する

利回りと一緒に確認したいのが投資回収期間です。

たとえば500万円投資して、年間の手残りが50万円なら、単純計算では、

500万円÷50万円=10年

です。

一方、年間手残りが30万円なら、

500万円÷30万円=約16.7年

になります。

仮に20年近くかけて投資を回収する計画なら、

「その20坪を20年間トランクルームとして使っていいのか」

も考える必要があります。

自宅横なら将来、

  • 自宅を増築する
  • 二世帯住宅にする
  • 子どもが使う
  • 自宅と一緒に売却する

可能性もあるでしょう。

目先の利回りだけでなく、土地を拘束する期間まで考えることが重要です。

20坪で採算が合いやすい土地の条件

20坪という小規模な土地では、大規模施設以上に立地が重要です。

特に次のような条件なら検討しやすくなります。

周辺に住宅が多い

トランクルームは、家に収納しきれない物を保管するために使われることが多いサービスです。

そのため、周辺に住宅が多いことは重要です。

特に、

  • マンション
  • アパート
  • 収納の少ない戸建て

などが多い地域は需要を確認してみる価値があります。

ただし、「住宅が多い=必ず需要がある」ではありません。

競合施設の数も確認しましょう。

車で入りやすい

郊外型では車で利用する人を想定します。

前面道路から入りにくかったり、荷下ろしできなかったりすると利用しにくくなります。

20坪では特に、

道路付け+敷地形状

が重要です。

近くに競合が少ない

競合がまったくないから需要があるとは限りません。

反対に、競合があること自体が「その地域に収納需要がある」というヒントになることもあります。

周辺のトランクルームについて、

  • 料金
  • 室数
  • 空室状況
  • 部屋サイズ
  • 屋内・屋外

などを確認してみましょう。

土地をすでに所有している

20坪トランクルームと相性がいいのは、土地を購入して始めるケースより、

すでに持っている小さな土地をどうにか活用したいケース

です。

土地購入費まで含めると、小規模な賃料収入では投資回収が難しくなる可能性があります。

自分で管理しやすい

自宅横なら、施設の異常などを確認しやすいメリットがあります。

清掃や簡単な点検を自分で行えば、運営費を抑えられる可能性もあります。

ただし、自宅横だからこそのデメリットもあります。

これは後ほど詳しく解説します。

【関連記事】トランクルーム経営に向く立地とは?商圏・住宅密度・アクセスの見極め方

20坪で採算が合いにくい土地

反対に、次のような土地では慎重に検討しましょう。

周辺人口が少ない

収納サービスは利用者が通える範囲に需要がなければ成立しにくくなります。

土地が余っているからという理由だけで設置するのは危険です。

車が入りにくい

郊外なのに車を止める場所がない場合、利用者にとって不便です。

特に前面道路が狭い土地では近隣への影響も確認しましょう。

すでに競合が多い

周辺にトランクルームが多く、さらに空室も目立つ場合は注意が必要です。

値下げ競争になれば、当初想定していた賃料を維持できない可能性があります。

造成費が大きくかかる

土地に高低差がある、排水条件が悪い、擁壁工事などが必要といった場合、20坪の小規模事業に対して造成費の割合が大きくなることがあります。

投資額に対して作れる室数が少ない

これは20坪では特に重要です。

仮に設備や造成に大きなお金をかけても、実際には数室しか作れなければ十分な賃料収入を得られない可能性があります。

「作れる」ことと「採算が合う」ことは別

と考えましょう。

20坪だからこそ需要調査を先にする

100坪の土地なら、ある程度の室数を確保してさまざまなサイズの収納室を用意できます。

20坪ではそうはいきません。

作れる室数が限られるからこそ、

どのサイズの収納室を作るか

が重要になります。

たとえば周辺に、

「タイヤを置きたい人」

が多いのか、

「マンション住民が季節用品を保管したい」

のかによって、求められる区画サイズも違います。

設備を作ってから考えるのではなく、

周辺需要を確認 → 部屋サイズを決める → 配置を考える

という順番がおすすめです。

自己運営・委託運営・借上げはどれがいい?

トランクルームの運営方法は大きく分けると、

  • 自己運営
  • 運営委託
  • 土地・施設の借上げ

などがあります。

運営方法特徴向いている人
自己運営自分で募集・管理手間をかけて収益性を高めたい
委託運営管理業務を外部へ委託手間を減らしたい
借上げ等事業者側の条件による安定性・手離れを重視

20坪だから必ず委託運営がいい、一括借上げが悪いというわけではありません。

そもそも小規模な土地では、事業者によって借上げの対象にならない場合もあります。

まず、

「この20坪で対応してくれる事業者があるのか」

を確認することから始めるとよいでしょう。

自主管理なら利益は残りやすいが手間も増える

自主管理なら運営委託料を抑えられる可能性があります。

一方、

  • 問い合わせ
  • 契約
  • 集金
  • 滞納対応
  • 清掃
  • トラブル対応
  • 防犯
  • 解約

なども自分で行う必要があります。

「トランクルームは人が住まないから管理不要」というわけではありません。

20坪で収入自体が小さい場合、

管理委託料を払うと手残りが少ない

という問題もあります。

だからといって、すべて自分でやればいいとも限りません。

自分の時間まで含めて判断しましょう。

【関連記事】トランクルーム経営で自主管理のデメリットとは?リスクと注意点を徹底解説

自宅横なら「管理しやすい」は大きなメリット

20坪の土地が自宅横にある場合、

  • 清掃
  • 外観確認
  • 照明確認
  • 不審者確認
  • 設備の異常確認

などをしやすいメリットがあります。

わざわざ車で現地まで行く必要もありません。

小規模なトランクルームを自主管理するなら、このメリットは大きいでしょう。

ただし、

管理しやすい=自宅横でやるのが必ずおすすめ

という意味ではありません。

利用者と生活空間が近くなるという、自宅横ならではの問題があります。

自宅横でトランクルーム経営するデメリット

自宅横の20坪を活用する場合、管理しやすい一方で、一般的な事業用地にはないデメリットもあります。

特に気を付けたいのは、利用者の出入りがそのまま自宅の生活環境に影響することです。

コンテナ型だと見た目が気になることがある

コンテナ型は比較的導入しやすいイメージがありますが、自宅横に置く場合は外観との相性も重要です。

住宅街の中でコンテナが目立つと、

「自宅の見た目が悪くなった」

「近所から事業用地っぽく見える」

と感じることもあります。

自宅横なら、単純に収益だけでなく、毎日見ても気にならないデザインかどうかも考えておきましょう。

搬出入の音が気になる可能性がある

トランクルームはアパートのように利用者が長時間滞在する施設ではありません。

一方で、

  • シャッターを開閉する音
  • 荷物を運ぶ音
  • 車のドアを閉める音
  • 台車の音

などが発生することがあります。

特に早朝や夜間に利用できる施設では、自宅だけでなく近隣住宅への影響も確認する必要があります。

路上駐車の問題

20坪の小規模地で最も注意したいポイントの一つです。

収納室を増やすことを優先して敷地内の荷下ろしスペースを小さくすると、利用者が道路へ車を止める可能性があります。

短時間でも繰り返されれば、近隣住民には大きなストレスになるかもしれません。

特に住宅街では、

「駐車スペースを削ってまで収納室数を増やさない」

ことが重要です。

知らない人が自宅付近を出入りする

自宅横の土地なら、トランクルーム利用者が必然的に自宅のすぐ近くまで来ます。

事業としては当たり前ですが、

「思っていたより気になる」

ということもあります。

特に、

  • 小さな子どもがいる
  • 夜間の出入りが気になる
  • 自宅の窓から施設がよく見える

といった場合は、フェンスや植栽などで生活スペースと事業スペースを分ける方法も検討しましょう。

オーナーだと分かると直接問い合わせされることも

自主管理の場合、

「鍵が開かない」

「照明がつかない」

「隣の利用者について聞きたい」

など、利用者から問い合わせが発生する可能性があります。

自宅横でオーナーが住んでいることが分かれば、直接訪ねられることも考えられます。

問い合わせ窓口を別に用意する、運営会社へ委託するなど、生活と事業を分ける工夫が必要です。

自宅横で始めるなら「収益」と「生活への影響」を比較する

自宅横でトランクルームを始める場合は、投資額と収入だけでは判断できません。

たとえば、

年間手残り50万円

が得られるとしても、

  • 毎日利用者の車が出入りする
  • 夜間の音が気になる
  • 近所から苦情が出る
  • 問い合わせ対応がある

という状態なら、自分にとって本当に割に合うか考える必要があります。

反対に、

  • 住宅と出入口を分けられる
  • 前面道路が広い
  • 荷下ろしスペースを確保できる
  • 利用時間を設定できる

といった条件なら、自宅横でも運営しやすくなります。

自宅横の土地活用では、

「最大収益」より「長く続けても負担にならないこと」

を重視した方がよいでしょう。

トランクルームの集客は「近くの人に知ってもらう」が基本

20坪規模のトランクルームでは、大規模施設のように広い地域から利用者を集めるより、周辺住民に選ばれることが重要です。

トランクルームは何度も荷物を出し入れするため、自宅や職場から近い施設が選ばれやすいからです。

主な集客方法としては、

  • Googleマップなどの地図サービス
  • トランクルーム検索サイト
  • 現地看板
  • 地域へのチラシ
  • 運営会社によるWeb集客

などがあります。

現地看板は重要

住宅街の小規模施設では、

「ここにトランクルームがある」

と近隣住民へ認知してもらうことが重要です。

道路から見える位置へ、

  • 月額料金
  • 空室情報
  • 問い合わせ方法

などを分かりやすく表示できるとよいでしょう。

ただし、自宅横なら看板が大きすぎると住宅の景観を損なう場合もあります。

オープン直後から満室になるとは限らない

新しくトランクルームを作っても、すぐ満室になるとは限りません。

利用者に施設の存在を知ってもらい、必要なタイミングで契約してもらうまでには時間がかかることがあります。

そのため収支計画では、

開業初月から稼働率80%

のような計算ではなく、徐々に稼働率が上がるケースも想定しておいた方が安全です。

20坪なら競合トランクルームを実際に見に行く

需要調査ではインターネット検索だけでなく、周辺施設を実際に見てみるのもおすすめです。

確認したいのは、

  • どのくらいの広さか
  • 駐車スペースはあるか
  • どんなサイズの収納室があるか
  • 料金はいくらか
  • 空室募集が多くないか
  • 住宅街の中にあるか
  • 看板はどのように出しているか

などです。

特に、

周辺施設がどのサイズの部屋を多く作っているか

は参考になります。

小型区画ばかり満室なら、小さな収納需要が強い可能性があります。

逆に大きな区画が余っているなら、同じタイプを作ると競合するかもしれません。

【関連記事】トランクルーム借りる人って?主婦が支えるニーズと実態

湿気・結露対策は小規模でも必要

トランクルームでは、預かった荷物が湿気や結露によって傷むことを避けなければなりません。

特に、

  • 衣類
  • 布団
  • 本
  • 家具
  • アウトドア用品

などは湿気の影響を受けやすい物です。

屋外型の場合は、

  • 通気
  • 換気
  • 断熱
  • 雨水対策

などを確認します。

「20坪だから設備は簡単でいい」というわけではありません。

利用者からすれば、施設規模に関係なく安心して荷物を置けることが重要です。

防犯設備も省かない

小規模施設でも防犯対策は必要です。

たとえば、

  • 防犯カメラ
  • 外灯
  • 施錠設備
  • フェンス
  • 利用者以外が入りにくい動線

などです。

自宅横なら「家から見えるから大丈夫」と思うかもしれません。

しかし、24時間ずっと外を見ているわけではありません。

自宅の防犯とトランクルームの防犯は分けて考えましょう。

トランクルーム経営に向いている20坪の土地

ここまでを整理すると、次のような土地なら検討しやすいでしょう。

  • 周辺に住宅が多い
  • 競合が多すぎない
  • 前面道路から入りやすい
  • 荷下ろしスペースを確保できる
  • 土地の形が比較的使いやすい
  • 大きな造成工事が不要
  • 法規制上計画できる
  • 自宅との動線を分けやすい
  • 土地をすでに所有している

複数の条件がそろうほど、20坪でも検討しやすくなります。

逆に20坪トランクルームをおすすめしにくいケース

次のような場合は、ほかの土地活用方法も比較した方がよいでしょう。

車を止める場所がない

収納室は作れても利用者が荷物を運べない土地では、使い勝手が悪くなります。

初期投資が大きすぎる

20坪しかないのに、造成や建築で1,000万円以上かかるようなケースでは、回収期間を慎重に確認する必要があります。

周辺の需要が弱い

土地が余っているからという理由だけで作るのはおすすめできません。

近いうちに土地を別用途で使う可能性がある

数年後に自宅を増築する予定があるなど、土地利用の予定が決まっている場合は大きな投資をしない方がよいケースもあります。

自宅横への人の出入りが気になる

これは収益計算では見えない部分です。

「知らない人が自宅のすぐ横へ来るのは嫌だ」

と感じるなら、トランクルーム以外の活用方法の方が合っている可能性があります。

500万円以上投資する前に駐車場シェアとも比較する

自宅横の20坪を活用したい場合、必ずしもトランクルームを建てる必要はありません。

もし車を止められるスペースとしてそのまま使えるなら、駐車場として貸す方法もあります。

特に、自宅の空き駐車場などを必要な日だけ貸す「駐車場シェア」なら、大規模な設備投資をせず始められるのが特徴です。

トランクルームと簡単に比較してみましょう。

比較項目トランクルーム駐車場シェア
初期投資数百万円以上になる場合ありほぼ不要で始められる場合が多い
収益性高くできる可能性比較的小さい
工事必要基本的に大規模工事不要
法規制確認建築・用途等の確認が重要土地条件等の確認は必要
撤退設備撤去等が必要比較的やめやすい
管理契約・設備管理など比較的少ない
自宅横出入り・景観に注意空き駐車場なら始めやすい

トランクルームは初期投資が必要な代わりに、複数の収納室から継続的な賃料を得られる可能性があります。

一方、駐車場シェアは大きく稼ぐ土地活用というより、

「今空いている場所を小さく収益化する」

方法です。

そのため、

「500万円以上投資してまでトランクルームをやるか迷う」

という場合は、まず低投資の方法から始めるという考え方もあります。

自宅横なら最初に小さく貸して需要を見る方法もある

トランクルームは設備を設置してから、

「思ったより需要がなかった」

となっても簡単には元に戻せません。

自宅横に駐車スペースとして利用できる場所があるなら、まず駐車場シェアで貸してみる方法もあります。

もちろん、

駐車場需要がある=トランクルーム需要もある

という意味ではありません。

ただ、

  • 自宅周辺に人が来ることに抵抗がないか
  • 車の出入りで近隣に問題がないか
  • 自分で小規模な土地活用を管理できそうか

を経験できるメリットがあります。

設備投資をする前の「小さな土地活用」として考えてみてもよいでしょう。

【関連記事】自宅駐車場を貸すと月いくら?収益シミュレーションと稼げる条件

特Pで駐車場を貸し出そう

投資なしで始められる土地活用を試したい方へ

自宅横に使っていない駐車スペースがあるなら、トランクルームを建てる前に駐車場シェアから試す方法もあります。

特Pなら、毎日貸すのではなく、貸したい日だけ設定することもできます。

\使っていない駐車スペースを有効活用/

トランクルームと駐車場、どちらが向いている?

簡単に整理すると、

トランクルーム向き

  • 長期間土地を使う予定
  • 数百万円以上の投資が可能
  • 周辺に収納需要がある
  • ある程度高い収益を狙いたい
  • 管理や事業運営を行える

駐車場シェア向き

  • 大きな投資をしたくない
  • 自宅横に駐車可能なスペースがある
  • 土地を将来別用途で使う可能性がある
  • まず小さく土地活用を始めたい
  • 月数千円〜の副収入から始めたい

どちらが優れているという話ではありません。

投資額と将来の土地利用予定によって選ぶことが大切です。

よくある質問

Q. 20坪でもトランクルーム経営できますか?

条件次第では可能です。

ただし20坪すべてを収納スペースにできるわけではありません。

通路や荷下ろしスペースなどを確保したうえで、実際に何室配置できるか確認する必要があります。

Q. 20坪ならコンテナは何台置けますか?

土地の形状やコンテナサイズ、通路、駐車スペースなどによって変わるため、一律には決められません。

「20坪なら○台」と考えるのではなく、配置計画を作って確認しましょう。

Q. 20坪のトランクルームはいくらで始められますか?

方式や土地条件によって大きく変わります。

コンテナ・屋外型でも造成や設備を含めて数百万円規模になる場合があり、建築型ならさらに大きな投資になる可能性があります。

Q. 20坪なら年間100万円くらい稼げますか?

室数、賃料、稼働率によって異なります。

年間100万円を超える賃料収入になるケースも考えられますが、室数が少なかったり稼働率が低かったりすれば届かない可能性もあります。

また、賃料収入から運営費を差し引く必要があります。

Q. トランクルームの利回りは10%ありますか?

条件によっては表面上10%前後になるケースも考えられますが、一律にはいえません。

管理費、修繕、広告費、空室などを含めた実質的な手残りで判断することが重要です。

Q. 自宅横でもトランクルームを作れますか?

法規制や敷地条件を満たせば検討できます。

ただし利用者の出入り、騒音、路上駐車、防犯など、自宅横ならではの問題も確認しておきましょう。

Q. コンテナなら建築確認は不要ですか?

コンテナだから必ず建築確認不要とは限りません。

設置方法や利用形態などによって建築物として扱われる場合があるため、自治体や専門家へ確認してください。

【関連記事】コンテナ型トランクルームは違法?建築確認が必要なケースと注意点

Q. 20坪ならトランクルームと駐車場どちらがおすすめ?

土地条件と投資方針によります。

高い初期投資をして継続的な収益を狙うならトランクルームを検討できます。

大きな投資をせず、空いている駐車スペースから活用したいなら駐車場シェアも選択肢です。

まとめ|20坪では「作れるか」より「投資に見合うか」を確認する

以上、20坪でトランクルーム経営はできる?初期費用・収入と自宅横で始める注意点というお話でした。

20坪程度の小さな土地でも、条件によってはトランクルーム経営を検討できます。

しかし、

20坪あるからコンテナを何台も置いて簡単に高利回りを狙える

というほど単純ではありません。

まず確認したいのは、

法規制上設置できるか

↓

通路や荷下ろしスペースを含めて何室確保できるか

↓

周辺に収納需要があるか

↓

必要な初期投資はいくらか

↓

稼働率が低くても採算が合うか

という順番です。

特に自宅横で運営するなら、収益だけでなく、利用者の出入りや車、騒音、景観など生活への影響も考えておきましょう。

トランクルームは、駐車場より高い収益を狙える可能性がある一方、数百万円以上の設備投資が必要になることがあります。

土地を将来別の用途へ使う可能性があるなら、投資回収期間まで確認してから判断することが重要です。

そして、

「いきなり数百万円を投資するのは少し不安」

という場合は、自宅横の空き駐車スペースを駐車場シェアとして小さく活用してみる方法もあります。

土地活用は、必ずしも最初から大きな投資をする必要はありません。

その土地を何年使うのか、いくら投資できるのか、どの程度の収益を求めるのかを整理し、自分に合った方法を選んでいきましょう。

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