
アパート経営は、毎月の家賃収入を期待できる土地活用ですが、駐車場などに比べて初期投資が大きく、空室・家賃下落・修繕・借入といったリスクも長期間続きます。
「相続税対策になる」「高い家賃収入を狙える」というメリットだけで建築を決めるのではなく、その土地で長期的に賃貸経営が成り立つかを確認することが重要です。
この記事では、アパート経営で特に注意したい7つのリスクと、駐車場・トランクルームなど他の土地活用との違いを分かりやすく解説します。
アパート経営は高収入を狙える一方で投資額も大きい
アパート経営の大きな魅力は、複数の部屋から毎月家賃収入を得られることです。
たとえば10戸のアパートなら、満室時には10戸分の家賃が入ります。
そのため、
「駐車場より大きな収入を得られそう」
「土地をそのまま持っているより有効活用できそう」
と考える土地オーナーも多いでしょう。
しかし、家賃収入だけを見て土地活用を判断するのは危険です。
アパートを建てるには、
建築費
設計費
地盤改良
外構工事
融資諸費用
管理費
修繕費
などが必要になります。
さらに、建築後も空室や設備交換、家賃下落などが発生する可能性があります。
つまり、アパート経営は、
大きな収入を狙える代わりに、大きな投資と長期的な管理が必要な土地活用
と考えた方が分かりやすいでしょう。
「表面利回りが高い」だけでは判断できない
アパート経営を検討すると、
「想定利回り○%」
という数字を目にすることがあります。
しかし、土地活用では利回りの計算方法によって数字の見え方が変わります。
特に注意したいのが、
表面利回り
と
実際に手元に残る収益
の違いです。
表面利回りは一般的に、
年間家賃収入÷投資額×100
で計算します。
しかし実際には、
空室
管理会社への手数料
修繕費
固定資産税
火災保険
共用部電気代
借入金利
などの支出があります。
そのため、
「利回りが高い=儲かる」
とは限りません。
提示された利回りを見るときは、
満室想定なのか
土地価格を含んでいるのか
建築費以外の費用を含んでいるのか
管理費や修繕費を差し引いているのか
まで確認しましょう。
アパート経営で注意したい7つのリスク
アパート経営では、主に次の7つのリスクを考える必要があります。
- 建築費・初期投資が大きい
- 空室が増えると収入が下がる
- 築年数とともに家賃が下がる可能性がある
- 修繕費・設備交換費が発生する
- 金利上昇で返済負担が増える場合がある
- 立地や人口動態に左右される
- 建てた後に用途変更しにくい
ひとつずつ見ていきましょう。
1|建築費・初期投資が大きい
アパート経営で最初に考えたいのが、建築費です。
月極駐車場なら、
舗装
区画線
車止め
看板
など比較的小さな工事で始められるケースがあります。
一方、アパートは建物を新築するため、投資額が大きくなりやすい土地活用です。
建築費は、
木造・鉄骨造・RC造
延床面積
戸数
地域
建物仕様
地盤条件
外構
給排水工事
などによって大きく変わります。
そのため、
「10戸なら○千万円」
「1戸あたり○万円」
と一律に判断することはできません。
また、見積書に記載された建物本体価格だけを見るのではなく、
地盤改良
造成
解体
上下水道引込み
外構
設計・確認申請
融資関連費用
まで含めた総事業費を確認する必要があります。
借入額が大きくなりやすい
アパート建築では、自己資金だけでなく金融機関から融資を受けるケースもあります。
借入を利用すれば少ない自己資金で大きな事業を始められますが、当然ながら返済が必要です。
満室時には問題なく返済できても、
空室が増える
家賃を下げる
修繕が重なる
といった状況になると、返済余力が小さくなります。
土地活用会社の提案を見るときは、
満室時の収支だけではなく、入居率が下がった場合でも返済できるか
を確認しましょう。
2|空室が増えると収入が下がる
アパート経営で分かりやすいリスクが空室です。
10戸のアパートで家賃7万円なら、満室時の月額家賃は70万円です。
しかし2室空けば、
7万円×8戸=56万円
になります。
借入返済や固定資産税、管理費などは空室になってもゼロにはなりません。
そのため、空室が増えるほど収支は悪化します。
新築時に満室でも安心とは限らない
アパート建築時の収支計画では、
新築時の家賃
高い入居率
を前提としているケースがあります。
しかし、建物は毎年古くなります。
周辺に新しいアパートが建てば、
設備が新しい
間取りが使いやすい
インターネット無料
宅配ボックス付き
など、新築物件との競争になります。
そのため、
完成直後の入居率だけを見るのではなく、10年後・20年後でも選ばれるか
まで考えておくことが重要です。
3|築年数とともに家賃が下がる可能性がある
空室とは別に考えたいのが家賃下落です。
満室でも、家賃を下げなければ入居者が決まらない状況になることがあります。
たとえば、
新築時7万円
↓
10年後6万5,000円
↓
さらに築年数が進んで6万円
となれば、満室でも当初の家賃収入は維持できません。
もちろん、すべての物件で同じように家賃が下がるわけではありません。
駅近や需要の強い地域、競争力の高い物件なら家賃を維持しやすいこともあります。
しかし、収支計画を立てるときは、
「30年間ずっと新築時と同じ家賃」
を前提にしない方が安全です。
4|修繕費・設備交換費が発生する
アパートは建てて終わりではありません。
長期間運営する中で、
外壁
屋根・防水
給排水設備
給湯器
エアコン
インターホン
共用部照明
階段・廊下
室内設備
などの修繕や交換が必要になります。
さらに入居者が退去すると、
クロス張替え
床補修
クリーニング
設備修理
などの費用が発生することもあります。
数万円程度の修繕なら大きな問題にならなくても、外壁や屋根、防水などの大規模修繕ではまとまった支出になることがあります。
そのため、
家賃収入=そのまま利益
ではありません。
毎月の収入から将来の修繕費を積み立てておくことも重要です。
5|金利上昇で返済負担が増える場合がある
アパートローンなどを利用する場合は、金利も確認しておきましょう。
固定金利で借りている期間は返済額が安定しますが、変動金利や金利見直しがある融資では、将来金利が上昇すると返済負担が増える可能性があります。
たとえば、
家賃収入は変わらない
のに
毎月の借入返済額が増える
と、手元に残るお金は少なくなります。
特に借入額が大きいほど、金利変動の影響も大きくなりやすくなります。
融資を受ける際は、
現在の金利で返済できるか
だけでなく、
金利が上がった場合でも収支が耐えられるか
をシミュレーションしておきましょう。
6|立地や人口動態に左右される
アパート経営では、その土地に賃貸住宅の需要があるかどうかが非常に重要です。
確認したいのは、
駅までの距離
通勤・通学の利便性
周辺企業
大学・専門学校
病院
スーパー・商業施設
地域の人口
世帯数
単身世帯・ファミリー世帯の割合
競合物件数
などです。
日本全体の人口が減少しているからといって、すべての地域で賃貸需要が同じように減るわけではありません。
反対に、人口が多い市だからといって、どこでもアパート経営に向いているわけでもありません。
土地活用で重要なのは、
全国平均ではなく、その土地周辺の需要を見ること
です。
SUUMOやHOME'Sは競合調査に使う
アパートを検討するなら、SUUMOやHOME'Sなどで周辺の賃貸物件を調べるのも有効です。
見るポイントは、
家賃
間取り
築年数
駅距離
設備
募集物件数
です。
ただし、ポータルサイトに掲載されているのは基本的に募集条件です。
掲載家賃がそのまま実際の成約家賃とは限りません。
そのため、
ポータルサイトだけで需要を判断しない
ことも大切です。
人口・世帯数、駅利用者、周辺企業、大学なども含めて確認しましょう。
7|一度建てると用途変更しにくい
アパート経営では、この点も大きな特徴です。
月極駐車場なら、
将来住宅を建てる
売却する
別の土地活用へ変える
といった選択が比較的しやすい場合があります。
一方、数千万円規模の建物を建てると、
「やっぱり別の活用にしよう」
と簡単には変更できません。
解体するにも費用がかかります。
さらに賃貸中であれば、入居者との契約関係もあります。
そのため、
現在一番儲かりそうな活用
だけでなく、
10年後・20年後もその建物を持ち続けたいか
という視点が必要です。
アパート経営にもメリットはある
ここまでリスクを中心に説明してきましたが、アパート経営そのものが悪い土地活用という意味ではありません。
土地との相性がよければ、有力な選択肢になります。
主なメリットは、
複数戸から家賃収入を得られる
長期的に土地を活用できる
賃貸需要が強い地域なら安定した収入を期待できる
相続税評価上のメリットが生じる場合がある
といった点です。
重要なのは、
「アパート経営は危険だからやらない」
でも
「相続税対策になるから建てる」
でもありません。
その土地にアパートが合っているかを判断することです。
相続税対策になる場合もあるが、それだけで建てない
自分の土地に賃貸アパートを建てて第三者へ貸している場合、その敷地は一定の条件を満たすと貸家建付地として評価されることがあります。
自用地より相続税評価額が低くなる可能性があるため、相続対策としてアパート経営が提案される理由のひとつです。
また、貸家である建物自体も、一定の評価方法によって自用家屋より低く評価される場合があります。
ただし、
評価額が下がる=アパート経営が成功する
という意味ではありません。
数百万円の相続税を減らせても、空室や修繕、借入返済でそれ以上の負担が発生すれば本末転倒です。
相続税対策としてアパート建築を検討している場合は、貸家建付地の仕組みも正しく理解しておきましょう。
【関連記事】貸家建付地とは?評価減の計算方法・節税効果・空室時の注意点
住宅を建てると固定資産税が必ず安くなるわけではない
アパート建築では、
「住宅を建てると固定資産税が安くなる」
と説明されることがあります。
確かに、住宅の敷地について一定の要件を満たせば、住宅用地に対する固定資産税・都市計画税の課税標準の特例が適用される場合があります。
一方で、アパートを建てれば建物そのものにも固定資産税がかかります。
そのため、
更地より土地の固定資産税が下がる
ことと、
土地・建物を合わせた税負担が必ず小さくなる
ことは同じではありません。
アパート経営を検討するときは、
土地の固定資産税
だけでなく、
建物の固定資産税や維持費
まで含めて収支を確認しましょう。
駐車場・トランクルームと比べるとどう違う?
アパート以外にも、土地活用にはさまざまな方法があります。
代表的なものを簡単に比較すると次のようになります。
| 項目 | アパート経営 | 月極駐車場 | トランクルーム |
|---|---|---|---|
| 初期投資 | 大きくなりやすい | 比較的小さい | ケースによる |
| 収入規模 | 大きくなりやすい | 比較的小さい | 中程度を狙える場合あり |
| 空室・空きリスク | あり | あり | あり |
| 修繕負担 | 大きくなりやすい | 比較的小さい | 設備・建物による |
| 借入 | 大きくなりやすい | 抑えやすい | ケースによる |
| 用途変更 | しにくい | 比較的しやすい | 方式による |
| 立地の影響 | 大きい | 大きい | 大きい |
重要なのは、
「アパートは危険、駐車場やトランクルームなら安全」
という単純な比較ではありません。
どの土地活用にも需要不足や競合、収益低下などのリスクがあります。
違うのは、
必要な投資額
収入規模
撤退しやすさ
管理の手間
です。
【関連記事】トランクルーム経営は儲かる?20年見てわかった収益・利回りと失敗する土地
アパート経営が向いている土地
アパート経営は、どんな土地でも同じように成立するわけではありません。
向いているかどうかを判断するうえで、特に重要なのが周辺の賃貸需要です。
駅や勤務先へのアクセスがよい
駅から徒歩圏にある土地や、バス便がよく通勤しやすい土地は、賃貸需要を見込みやすい傾向があります。
ただし、
駅に近ければ必ず成功する
というわけではありません。
すでに競合アパートが多すぎる地域や、周辺家賃が下落している地域では、駅近でも慎重な判断が必要です。
大学・病院・工場・企業などが近い
周辺に、
大学
専門学校
病院
工場
大規模事業所
などがある地域は、単身者や勤務者の賃貸需要が生まれやすい場合があります。
たとえば単身者需要が強い地域なら、
ワンルーム
1K
1LDK
などが候補になります。
一方で、ファミリー世帯が多い地域なら、必要な間取りも違います。
つまり、
「アパートを建てる」ではなく、「誰に住んでもらうか」
まで考えることが重要です。
周辺の供給が多すぎない
需要がある地域でも、競合物件が大量にあれば入居者獲得は難しくなります。
確認したいのは、
新築アパートが次々建っていないか
似た間取りの空室が多くないか
築浅物件でも長期間募集していないか
といった点です。
供給が多すぎる地域では、
家賃値下げ
礼金なし
フリーレント
設備追加
など、競争が激しくなる可能性があります。
アパート経営を慎重に考えたい土地
反対に、次のような土地ではアパート建築を急がない方がよいでしょう。
賃貸需要が読みづらい
周辺に、
賃貸住宅がほとんどない
駅や勤務先から遠い
人口・世帯数が減少している
学生や単身勤務者など明確な需要層がいない
場合は注意が必要です。
賃貸住宅が少ないことを、
「競合がいないからチャンス」
と考える場合もあります。
しかし、
そもそも需要が少ないから賃貸住宅がない
可能性もあります。
競合の少なさだけで判断しないことが大切です。
土地の形状が建物に向いていない
変形地や細長い土地、間口が狭い土地などでは、
建物配置
駐車場
避難経路
採光
建築基準法上の制限
などによって、効率のよいアパート計画ができない場合があります。
無理に建物を詰め込むと、
部屋数は確保できても住みづらい
駐車場が不足する
建築費が割高になる
といった問題が出る可能性があります。
道路条件が悪い
前面道路が狭い土地や、接道条件に問題がある土地では、建築計画そのものに制約が出る場合があります。
また、車移動が中心の地域では、
十分な駐車台数を確保できるか
も重要です。
地方や郊外では、部屋数と同じかそれ以上の駐車台数を求められる地域もあります。
将来売却する可能性が高い
数年後に売却する可能性が高い土地なら、大きな建物を建てることが最適とは限りません。
建物付きで売却する場合、
収益物件として評価される
一方で、
土地だけ欲しい買主には敬遠される
ことがあります。
将来の売却可能性も含めて判断しましょう。
アパート・月極駐車場・トランクルームはどう選ぶ?
土地活用を考えると、
「結局どれが一番儲かるの?」
と比較したくなります。
しかし、単純に利回りだけで順位をつけるのはおすすめできません。
それぞれ特徴が違うからです。
アパート経営
向いているのは、
賃貸住宅需要が強い
長期間土地を保有する予定
大きな初期投資を許容できる
相続後も管理できる人がいる
ケースです。
収入規模を大きくしやすい一方で、建築・空室・修繕・借入などのリスクがあります。
月極駐車場
向いているのは、
初期投資を抑えたい
将来ほかの用途へ変更する可能性がある
車の駐車需要がある
土地です。
アパートより収入規模は小さくなりやすいものの、建物を建てないため比較的転用しやすいという特徴があります。
トランクルーム
向いているのは、
周辺に収納需要がある
住宅地やマンションが多い
アパートほど大きな投資を避けたい
ケースなどです。
ただし、
建てれば自動的に埋まる
わけではありません。
周辺人口、住宅事情、競合店舗、アクセスなどを確認する必要があります。
【関連記事】トランクルーム経営は儲かる?20年見てわかった収益・利回りと失敗する土地
一つの土地活用だけで判断しない
土地活用会社へ相談すると、その会社が得意とする事業を中心に提案されることがあります。
アパート会社ならアパート。
駐車場会社なら駐車場。
トランクルーム会社ならトランクルーム。
それぞれ専門性がある一方で、土地オーナー側としては、
その会社が提案できる方法
ではなく、
その土地に本当に合う方法
を選ぶ必要があります。
そのため、
アパート
駐車場
トランクルーム
戸建賃貸
テナント
売却
など、複数の選択肢を比較した方がよいでしょう。
\土地に合う活用方法を比較したい方へ/
複数の土地活用プランを比較し、投資額や想定収支の違いを確認できます。
アパートを建てる前に確認したいこと
アパート建築を決める前に、最低限次の項目は確認しておきましょう。
- 周辺の家賃相場
- 募集中の競合物件数
- 想定する入居者層
- 人口・世帯数の推移
- 駅・企業・学校などの需要要因
- 建築費の総額
- 地盤改良や外構など追加費用
- 借入額と金利
- 空室が増えた場合の収支
- 家賃が下がった場合の収支
- 修繕費の見込み
- 10年後・20年後の収支
- 相続後に誰が管理するか
- 将来売却する可能性
- アパート以外の土地活用案
特に、
満室・新築家賃だけで収支を見る
のは避けたいところです。
少なくとも、
空室が出た場合
家賃が下がった場合
金利が上昇した場合
修繕費が発生した場合
のシミュレーションも確認しましょう。
アパート経営の提案書で確認したい数字
土地活用会社から収支計画をもらったら、年間家賃だけを見るのではなく、前提条件を確認します。
想定入居率
ほぼ満室を前提にしていないか確認します。
長期運営では、退去から次の入居まで空室期間が発生することもあります。
想定家賃
新築プレミアムを含む家賃だけで長期収支を計算していないか確認しましょう。
管理費
管理会社へ委託する場合、家賃収入から管理料が差し引かれます。
修繕費
小修繕だけでなく、将来の外壁・防水・設備交換などが想定されているか確認します。
借入条件
金利、借入期間、固定・変動などを確認します。
建築費以外の費用
建物本体だけでなく、
造成
地盤改良
外構
設計
登記
融資諸費用
などが総事業費に含まれているか確認しましょう。
サブリースなら空室リスクがなくなる?
アパート経営では、サブリースを提案されることがあります。
サブリースとは、事業者が建物を一括して借り上げ、オーナーへ賃料を支払う仕組みです。
一見すると、
「空室でも家賃が入るから安心」
と思えます。
しかし、サブリースだから将来の収入が完全に固定されるとは限りません。
契約内容によって、
賃料の見直し
免責期間
修繕費負担
解約条件
などがあります。
そのため、
「家賃保証」という言葉だけで判断せず、契約条件を確認する
ことが重要です。
アパート経営は相続人の意向も確認しておく
土地オーナー本人がアパート経営をしたくても、相続する子どもが賃貸経営を望んでいない場合があります。
相続後には、
入居者対応
管理会社とのやり取り
修繕判断
借入返済
確定申告
売却判断
などが必要になります。
管理会社へ多くを委託できるとしても、オーナーとしての判断は残ります。
そのため、相続対策として建築するなら、
「相続税がいくら下がるか」
だけではなく、
「相続人がこの建物を引き継ぎたいか」
も確認しておきたいところです。
【関連記事】貸家建付地とは?評価減の計算方法・節税効果・空室時の注意点
■■公開済みURLを確認後、リンクを設定。
私が土地活用で重視したいのは「建てられるか」より「埋まるか」
土地活用に関わる仕事を長く見ていると、建物を建てること自体より、その後に利用者が付くかどうかの方が重要だと感じます。
アパートなら、
建築できる
ことと
長期間入居者が入る
ことは別です。
トランクルームでも駐車場でも同じです。
計画上きれいに収まっていても、需要がなければ事業としては成立しません。
だからこそ土地活用では、
法的にできるか
↓
需要があるか
↓
収支が成り立つか
の順番で確認することが大切です。
大きな投資になるアパートほど、建築前の需要確認を慎重に行いましょう。
アパート経営についてよくある質問
Q. アパート経営は儲かりますか?
立地や建築費、家賃、空室率、借入条件などによって大きく異なります。
満室時の家賃収入だけではなく、管理費・修繕費・固定資産税・借入返済などを差し引いて判断する必要があります。
Q. 土地を持っていればアパート経営は有利ですか?
土地購入費が不要な分、新たに土地を購入する場合より事業計画を立てやすいケースがあります。
ただし、所有地だからアパートに向いているとは限りません。
周辺の賃貸需要や土地形状などを確認する必要があります。
Q. 新築なら空室になりにくいですか?
新築は設備や見た目の面で入居者に選ばれやすいことがありますが、立地や家賃設定によっては新築でも空室になる可能性があります。
また、長期経営ではいずれ築古物件になります。
Q. アパート経営は相続税対策になりますか?
一定の条件を満たす賃貸建物の敷地は、貸家建付地として自用地より低く評価される場合があります。
ただし、評価額が下がることと、賃貸経営が利益を生むことは別です。
節税効果だけで建築を決めないことが重要です。
Q. アパートを建てると固定資産税は安くなりますか?
住宅用地の要件を満たせば、土地の固定資産税等の課税標準について特例が適用される場合があります。
一方、建築した建物にも固定資産税が発生します。
土地だけでなく、土地・建物を合わせた税負担を確認しましょう。
Q. アパートと駐車場ならどちらがいいですか?
土地や目的によります。
大きな収入を狙い、長期保有するならアパートが候補になる場合があります。
初期投資を抑え、将来の用途変更をしやすくしたいなら駐車場が合うケースもあります。
どちらが上というより、
その土地とオーナーの目的に合うか
で判断しましょう。
Q. トランクルームならアパートより安全ですか?
一概にはいえません。
アパートより投資規模を抑えられるケースはありますが、トランクルームにも需要不足や競合、稼働率低下などのリスクがあります。
どの土地活用でも需要調査が必要です。
Q. サブリースなら安心ですか?
空室時の収入を安定させる仕組みとして利用されますが、賃料見直しや修繕費負担、解約条件などを確認する必要があります。
契約内容を理解してから判断しましょう。
まとめ|アパート経営は「収入の大きさ」より長期収支で判断する
以上、アパート経営のリスクとは?土地活用で失敗しやすい7つの注意点...というお話でした。
アパート経営は、複数戸から家賃収入を得られるため、土地を大きく収益化できる可能性があります。
一方で、
建築費
空室
家賃下落
修繕
金利
人口・立地
用途変更のしにくさ
といったリスクがあります。
そのため、
表面利回りが高いから
相続税対策になるから
土地を持っているから
という理由だけで建築を決めるのはおすすめできません。
まず確認したいのは、
その場所に長期的な賃貸需要があるか
です。
そのうえで、
空室が増えても返済できるか
家賃が下がっても収支が合うか
将来の修繕費を負担できるか
相続後も管理できるか
まで確認しましょう。
アパートだけでなく、駐車場やトランクルームなども含めて比較すると、その土地に合う活用方法が見えやすくなります。
【関連記事】トランクルーム経営は儲かる?20年見てわかった収益・利回りと失敗する土地
\土地に合う活用方法を比較したい方へ/
複数の土地活用方法を比較して、初期投資・収入・将来リスクまで確認してから判断しましょう。