
「自宅や実家の駐車場を少しだけ貸して副収入にしたい」という人の中には、税金がどうなるのかが分からず不安になっている方もいるでしょう。
駐車場シェアや月極で得た収益は、小さくても税金の扱いは決まっているので、最低限のポイントだけ押さえておくことが大切です。
この記事では個人が駐車場を貸すときに関わる税金の基礎と気をつけたい点をわかりやすく解説します。
駐車場を貸すと「雑所得」または「事業所得」になる
個人が駐車場を貸して得た収入は、税法上の「所得」として扱われます。
しかし実際は、ほとんどの人は規模が小さいこともあって、雑所得として申告するケースが一般的です。
雑所得として扱われるケース
- 特P、akippa、軒先パーキングなどで時間貸ししている
- 自宅や実家の空きスペースを一部だけ貸している
- 契約書の作成や継続的な管理をほとんど行っていない
このような場合は、小規模かつ副業的な位置づけになるため、雑所得として扱われます。
事業所得になるケース
- 複数台分を継続的に運営している
- 看板や管理設備を設置して駐車場業として運営している
- 複数拠点で収益を得ている
本格的に駐車場業を行っている場合は、事業所得になる可能性があります。
しかしいわゆる一般家庭の駐車場貸しではほぼ当てはまりません。
駐車場収益の所得税はどう計算される?
所得税は「収入から経費を引いた後の利益」に対してかかります。
収入とは?
特Pやakippaから支払われる駐車料金の総額です。
手数料を差し引いた後の金額が振り込まれますが、税務上は「受け取った金額」を収入として扱います。
経費になるもの
駐車場貸しに直接関係する支出は経費にできます。
例えば次のような費用です。
- 駐車場の清掃費用
- 草刈り業者への支払い
- 駐車場の白線引きや区画設置費用
- カラーコーンやロープなどの購入費
- 駐車場紹介サービスの手数料(特P・akippaの徴収手数料)
家庭の雑費や車の整備費など、関係のないものは経費にできません。
いくらから確定申告が必要になる?
個人の雑所得は年間20万円を超えると確定申告が必要です。
駐車場収益とその他の雑所得の合計が20万円を超えると対象になります。
20万円以下なら申告不要か?
年間所得額が20万円以下なら多くの場合は不要ですが、住民税の申告が必要な場合があります。
会社員で副収入がある場合は住民税が増えてしまい、特別徴収のままだと会社に駐車場経営がバレるおそれがあります。
もしも「特別徴収に反映させたくない」という場合なら、確定申告で徴収方法を一般徴収に調整することも可能です。
一般徴収と特別徴収の違いとは?
住民税(市民税・府県民税)の「支払い方法」の違いを表す用語です。
特別徴収=会社が給料から天引きしてくれる方式
一般徴収=自分で納付書を使って払う方式
この2つのどちらで住民税を払うか、ということが大まかな違いです。
駐車場を貸すと固定資産税はどう変わる?
税金の相談で最も誤解されやすいのが「駐車場として貸すと固定資産税が上がるのか」という点です。
自宅の駐車場を貸す場合
自宅の敷地の一部を使う程度であれば、固定資産税が変わることはほぼありません。
住宅用地として扱われている土地は、軽減措置があるので簡単に区分が変わることはないためです。
空き地や更地を駐車場にする場合
空き地を舗装して貸し出すと「雑種地」として扱われることもあるので、固定資産税が上がる場合があります。
ただしシェアサービスを通じた一時利用では簡単に用途区分は変更されません。
駐車場収益に消費税はかかる?
ここも誤解されやすい部分ですが、個人が駐車場を貸す場合でも一定条件で消費税がかかります。
原則は課税対象
駐車場業は「土地の貸付」ではなく「施設の利用」とみなされるため、原則として課税取引です。
ただし個人で貸している場合は年間売上が1000万円以下であれば消費税は免除されます。
一般家庭の駐車場貸しで1000万円を超えることはまずありません。
駐車場を貸すときに必要な書類や準備
税金対策のためにも次の書類を保存しておきましょう。
- 特Pやakippaの売上明細
- 手数料の明細
- 駐車場管理に使った領収書
- 写真や契約記録
これらがあれば確定申告もスムーズに行えます。
駐車場シェアでも月極でも税金の考え方は同じ
駐車場収益はどのサービスを使っても税金の扱いは基本的に同じです。
違いは「収益の波」であり、税金の計算方法が異なるわけではありません。
駐車場シェアサービス(特P・akippa等)
・収益は不安定
・経費は少なめ
・雑所得が一般的
月極駐車場
・収益は安定
・契約書や管理費が経費になる
・規模によっては事業所得もあり得る

家庭でも知っておけば十分な税金対策のポイント
駐車場貸しは税務が複雑に見えますが、個人なら次の3つだけ押さえておけば十分です。
① 年間収益が20万円を超えるかを確認する
20万円を超えたら確定申告が必要で超えなければ基本不要です。
② 経費にできるものとできないものを区別する
駐車場の管理に直接必要な費用だけが経費になります。
③ 売上明細と領収書を保管する
申告の必要が出たときにスムーズに対応できます。
駐車場貸しの税金は最低限だけ理解すればOK
以上、駐車場シェア収入の税金は?個人でも知っておきたい収益の扱いと注意点...というお話でした。
駐車場の貸し出しは、小さな副収入であっても税金が発生するものの、そこまで難しい仕組みではありません。
- 年間20万円を超えたら申告が必要
- 経費にできるものは限定的
- 固定資産税は基本的に変わらない、
この3点を理解しておけば十分です。
特Pやakippaのような駐車場シェアサービスはリスクが小さく、収益の波も把握しやすいため個人でも気軽に始められます。
収益が増えてきた時点で、改めて税金を確認するくらいで問題ないでしょう。

