鉄骨造トランクルームとアパートはどっちが堅実？土地活用のポイント

11.11.2025

土地活用で一番に思い浮かぶアパート経営。最近流行りのトランクルーム経営。どちらがより堅実でおすすめなの？

この記事では目先の収益に惑わされず、手堅く土地活用するために押さえておくべき重要なポイントを解説します。

アパート経営が難しくなっている背景

近年、「土地を有効活用したい」という目的でアパートを建てたものの、思ったような収益が得られずに悩むオーナーが増えています。

背景には、人口減少による入居者の取り合いや、新築物件の供給過多があります。
立地や間取りで少し不利になるだけで空室が続き、家賃を下げざるを得ない状況になることも少なくありません。

さらに、アパート経営は水回りや設備の修繕、入居者トラブルなどの対応が多く、管理の手間もかかります。
「思っていたよりも自由にならない」と感じている人も少なくないでしょう。

人が住むアパート経営は「管理で様々な手間がかかって大変」というセリフを、オーナー様からよくお聞きします。
安易にアパート経営に手を出すと失敗してしまうリスクについて解説した記事はこちら↓

こうした中で、比較的リスクを抑えやすい土地活用として注目されているのがトランクルーム（レンタル収納）です。

トランクルームは、季節家電や趣味用品を置きたい個人、在庫や書類を保管したい法人などから安定した需要があります。
特に住宅地や駅近エリアでは、「家が手狭になった層」や「法人のサテライト倉庫需要」が伸びています。

その中でも重量鉄骨造の屋内型トランクルームは、

トランクルーム経営で最も大切なのは、需要に合わせて室数を抑えることです。

周辺の住宅密度や利用層の傾向を見て、必要とされる規模でとどめる。この「建てすぎない」設計が、結果的に空室リスクを防ぎ、安定した稼働につながります。

一方、住居系の土地活用では、建設会社が自社の利益を優先してオーバーニーズな部屋数を提案するケースも少なくありません。
建設費が高いほど業者の利益が増える構造になっているため、地域の実情より大きな物件を勧められやすいのです。

しかし、実際に入居者需要を超えた規模で建ててしまうと、すぐに空室や家賃下落に悩まされる結果になります。

トランクルームの場合は、10〜30室程度の小さな規模でも堅実に収益を狙えるのが特徴。
むしろ、その方が地元のニーズとマッチし、長期的に安定します。

重量鉄骨造は、住宅や軽量鉄骨よりも厚みのある鋼材を使うため、地震や経年劣化に強く、20年以上の長期運用を前提にできます。
躯体の強度が高いため、定期的なメンテナンス費用も少なく、長く安定した収益構造をつくりやすいのが特徴です。

骨格材の厚み4mm超の重量鉄骨造の場合、法定耐用年数は34年になります。これは減価償却の基準にもなります。

間仕切りを自由に設定できるため、1帖・2帖・4帖といったサイズを組み合わせられるので、敷地形状に合わせたレイアウトでの建設が可能です。
利用者の多いサイズ帯を中心に構成すれば、稼働率を高く維持できます。

アパートのような生活トラブルや原状回復は不要で、設備も少なく、緊急対応もほぼありません。
契約もシステム化でき、夜間対応などの手間もないため、実質的な管理負担が非常に軽いのも魅力です。

アパート経営では、築年数の経過や周辺の新築供給によって、入居者を確保する競争が激しくなります。
内装リフォームや無料インターネット導入など、設備競争に巻き込まれるケースも増えています。

また、修繕やリフォームのコストは上がり続けており、10年を過ぎると維持費が急増します。
表面利回りが高く見えても、手元に残る利益は少ないというのが実態です。

トランクルームは居住スペースではないので設備が陳腐化しにくく、新築のライバル参入など過当競争が起こりにくいこともあって、「ゆるやかに安定して続く事業」という位置づけになります。

トランクルーム経営は、月単位の家賃収入はアパートより少なく見えます。
ですが、建設費や維持費が小さいため、実際に残る利益率で比較すると決して劣りません。

・初期投資が小さい
・ローン返済負担が軽い
・稼働率が安定している
これらの要素が重なり、実質利回りは安定的。長く安心して続けられる土地活用といえます。

「派手さよりも堅実さ」「無理をしない規模で始める」
このバランス感覚を持つことが、これからの土地活用には欠かせません。

以上、鉄骨造トランクルームとアパートはどっちが堅実？土地活用のポイント...というお話でした。

土地活用の目的は、建物を建てることではなく、長く収益を生み出し続けることにあります。

その点、重量鉄骨造トランクルームは、

アパートとどちらが正解という話ではなく、「その土地に本当に合った規模と用途を見極めること」が大切です。

表面的な収益額より、長く安定して続くという視点で土地活用を考えると、トランクルームという選択肢の魅力が見えてきます。

倉活用地

アパートやマンションを持っていると見栄えもいいので、安易に住居系建物を選ぶ方も多いのも実情です。
しかし土地活用は建てておわりではなく、長く収益を重ねていく事業計画こそが重要です。