【特定空き家の事例】固定資産税が6倍になる典型パターンとは

特定空家に認定されたケース

特定空き家は具体的にどんな状態だと認定されるのか気になる人は多いです。

ここでは全国で実際に行政が判断した典型的な事例をわかりやすくまとめます。


目次

特定空き家とはどんな状態なのか

「特定空き家」とは放置によって倒壊の危険、衛生上の問題、景観の悪化、周辺環境への悪影響を及ぼすと自治体が判断した空き家のことです。

単に空き家というだけでは対象ではなく状態の悪化や周囲への影響がポイントになります。

認定されると住宅用地特例が外れて固定資産税が実質6倍になってしまうので、事前にどんなケースが危険なのか知っておくことが重要です。


特定空家と認定された事例を紹介

事例1:屋根の破損が大きく台風のたびに飛散の恐れが指摘されたケース

ある自治体では、木造住宅の屋根瓦が大きく剥がれ、台風のたびに「周辺への飛散リスクが高い」と判断され、特定空き家に認定されました。

家主は遠方に住んでいて、修繕が遅れていたことが原因でした。

勧告後に速やかに屋根を補修したことで、翌年度の住宅用地特例の解除は回避できました。

このケースでは倒壊の危険性が行政判断の決め手になっています。


事例2:外壁の崩落により歩道にコンクリ片が落ちたケース

外壁の一部分が剥離し、実際に歩道へコンクリ片が落下したため、地域住民から通報があり調査が入りました。

自治体は周辺への危険性が極めて高いとして助言と指導を行いましたが、所有者がこの連絡に応じず放置されました。

最終的に勧告が出され、住宅用地特例が外れ翌年度から固定資産税が6倍に跳ね上がりました。

このように所有者不明・連絡不能のケースは特定空き家に至りやすい典型例です。


事例3:庭の雑草と放置ゴミが原因で害虫が大量発生したケース

庭に雑草が伸び放題で缶やプラスチック、古い布団などが不法に持ち込まれ、そのまま散乱していたケースです。

夏場にはハエや蚊が大量発生し、近隣住民の生活に影響が出ていました。

保健所と市役所が協働で調査し、衛生上有害の恐れが高いとして特定空き家に認定されました。

このケースでは建物は比較的しっかりしていても敷地環境の悪化が判断材料になり得ることを示しています。


事例4:認知症で入院した親の家が無人になり郵便物が溜まり続けたケース

家屋そのものは傷んでいなかったものの、ポストが満杯で新聞やチラシが散乱し、不在が長期間にわたり続いている状態でした。

無断侵入の形跡もあり自治会から市へ通報が入りました。

行政は助言段階で所有者家族に連絡し、簡易的な管理とポストの撤去を実施したことで、特定空き家の認定は回避されました。

このように軽度の管理不足でも早めに対応することで勧告を避けられる例もあります。


事例5:相続人が複数いて管理責任者が決まらず荒廃が進んだケース

相続した兄弟が誰も管理を引き受けず、放置され屋根の破損や雨漏りが目立つようになって、内部もカビや腐朽が進んだケースです。

行政は助言と指導を繰り返しましたが、所有者間での話し合いが進まず、最終的に勧告となりました。

相続トラブルや共有状態は特定空き家に発展しやすいため注意が必要です。

解体費用や補修の負担割合が決められないまま、時間だけが過ぎると状態が一気に悪化する傾向があります。


事例6:倒壊危険家屋として避難勧告区域に該当したケース

地震で土台がずれたまま放置され、傾きが明らかで建物が道路側に倒れ込む可能性が高いと判断された例です。

市が調査したところ、建物の一部はすでに外れていて、地震の際には二次災害も懸念されていました。

行政は緊急対応として、所有者へ速やかな修繕または解体を求め勧告が出され、住宅用地特例は適用除外となりました。

災害後の放置は特定空き家への認定スピードが速い傾向があります。


事例7:放火の危険性が指摘された空き家

空き家内部に不法侵入が繰り返され、室内にゴミが溜まっていたケースです。

周辺住民から「深夜に若者が出入りしている」「火の気がある」との通報があり、市が立ち入り調査を実施しました。

「火災リスクが高い」と判断され、特定空き家の一歩手前で指導が入り、所有者が急いで補修と施錠強化を行い認定は回避されました。

空き家は治安面のリスクも管理判断に影響します。


特定空き家は“建物の老朽化”だけが理由ではない

事例をあらためて整理すると、特定空き家に認定されるパターンには次の共通点があります。

放置によって周囲に迷惑や危険が生じている

雑草や害虫、落下物など近隣へ影響する状態だと判断が厳しくなります。

所有者が連絡に応じない

行政は管理の意思を重視するため、放置したまま連絡が取れないケースは特定空き家化しやすくなります。

相続後に管理責任者が決まっていない

共有名義のまま放置すると手続きが進まず、荒廃が早く進むため典型的な危険パターンです。

建物が災害や経年劣化で明らかに危険

倒壊の恐れが高い場合は特定空き家への判断が早く厳しくなります。


特定空き家を回避するためにできる対策

最低限の管理を継続する

雑草の処理や郵便物の片付けなど、小さな手入れが大きな判断材料になります。

年1回の点検と軽微な補修を行う

屋根や外壁の破損は早めに補修することで、勧告を回避しやすくなります。

空き家管理サービスを利用する

遠方に住んでいる場合は、専門業者に月数千円で管理を任せることができます。

相続が発生したら早めに管理責任者を決める

トラブルを防ぐためにも代表者を1人決め、行政との連絡窓口を明確にしておくことが重要です。

修繕が難しい場合は解体や売却も選択肢

特定空き家に認定されると税負担が6倍になるため、早めの決断が結果的に負担を減らします。


まとめ:典型事例から見える“放置の危険性”

以上、【特定空き家の事例】固定資産税が6倍になる典型パターンとは...というお話でした。

ここまで特定空き家の事例を見ていきましたが、建物そのものの老朽化だけでなく管理不足、連絡不能、相続トラブルなど、複合的な要因が積み重なった結果として認定されていることがわかります。

重要なのは、早い段階で手入れをすることと、行政からの連絡に必ず応じることです。

実家を長く放置してしまうほど危険度が上がり、税金も最大6倍になってしまうので、空き家問題は“時間との勝負”といえます。

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