トランクルームと他の土地活用を比較|実態の収益性とリスク

マンション経営やトランクルームなど土地活用を比較

土地活用にはさまざまな選択肢がありますが、実際にどの程度の収益が見込めて、どんなリスクがあるのかを数字で比べてみると、違いがはっきり見えてきます。
ここでは、トランクルームを中心に、代表的な土地活用(アパート・駐車場・テナント)との比較をまとめます。

目次

比較① 想定利回りと安定性

まずはそれぞれの土地活用方法で期待できる想定利回りと安定性について、一覧表でまとめてみました。

活用方法想定利回り初期投資額安定性向いている人
トランクルーム(屋外型)5〜7%中(1,000〜2,000万円)◎(安定稼働しやすい)リスクを抑えて安定収入を得たい
トランクルーム(建築型)6〜8%中〜高(3,000万円〜)○(立地依存)中長期的に運営したい
駐車場(コインP)3〜5%低〜中○(天候・稼働率で変動)小規模・短期運用向け
アパート・マンション8〜10%高(5,000万円〜1億円)△(空室・修繕リスク)高利回りを狙う投資家タイプ
テナント・事務所9〜12%×(景気・入居者依存)事業経験者・法人向け

比較② 運営の手間とコスト構造

トランクルームは「建てたら終わり」ではなく、定期清掃・換気・防犯管理などが必要ですが、人件費や修繕費はアパートに比べてはるかに少なくて済みます。

一方、アパートやテナントは入退去時の対応や原状回復費が大きく、運営労力が重いのが実情です。

項目トランクルームアパートテナント
定期管理月1〜2回の巡回でOK毎月対応あり契約内容により頻繁
修繕コスト中〜高
空室リスク小(一定需要あり)中〜大大(撤退リスク)
融資審査通りやすい(中規模案件)厳しめ非常に厳しい
収益安定性高い変動大不安定

比較③ 出口戦略(売却・転用)

土地活用で意外と見落とされがちなのが、「出口」です。
これは、いざというときに売却できるか・他用途に転用できるかという視点です。

トランクルームの強みは、撤去・転用の自由度が高い点にあります。
屋外型ならコンテナを撤去すれば更地に戻せますし、建築型でも内装を改修すれば倉庫・軽作業場などに再利用できます。

一方、アパートやテナントビルは、構造的に転用が難しく、買い手も限定されます。
つまり、出口リスクが高いのです。


専門家から見たリアルな位置づけ

私が20年間この業界を見てきて感じるのは、「トランクルーム経営はローリスク・ミドルリターンの代表格」
ということです。

派手さはありませんが、手堅く資産を活かし続けることができる。
しかも、運営を専門会社に任せれば、地主自身の負担もほとんどありません。

逆に、アパートやテナント経営は経営力が問われる「事業型投資です。
リスクを取れる人には向いていますが、「不労所得」とは言えません。


結局何を選ぶべきか?

以上、トランクルームと他の土地活用を比較|実態の収益性とリスク…というお話でした。

結論から言えば、

  • 安定した副収入を長期で得たい人 → トランクルーム・駐車場
  • 高リスクでも資産拡大を狙いたい人 → 住宅・テナント型

という住み分けになります。

そして、最終的に重要なのは「土地条件」と「目的の明確化」です。
同じ立地でも、
・駅徒歩10分 → アパート向き
・郊外幹線道路沿い → トランクルーム向き
・商業地 → テナント・コインP向き
と、最適解は変わることになります。

ご自身の土地にどんな活用法が向いているのか?そして土地活用で最終的に何を目標にするのか?

こういったことを客観的に明確化することが、土地の有効活用の第一歩と言えます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次