
相続税対策でアパートを建てたのに、家賃下落やローン返済で苦しむオーナーが増えています。
アパート経営はなぜ失敗するのか?節税の仕組みと落とし穴、そして堅実に資産を守るための考え方を解説します。
「節税のために建てた」は危険な出発点
相続税対策としてアパートを建てると、現金が不動産に変わることで評価額が下がり、相続税が軽減されるのは事実です。
ただし、これはあくまで「結果的に税金が減る」ものであって、「建てれば得する」わけではありません。
多くの失敗は、“節税ありき”で建てたことから始まります。
本来は事業として採算を取るべきなのに、「税金が減るから」という理由だけで建てると、その後のローン返済・維持費・空室リスクに耐えられなくなるのです。
アパート経営が相続税対策になる仕組み
アパート経営が相続税対策になるのは、主に次の3つの効果によります。
- 貸家建付地の評価減
土地が「人に貸している状態」とみなされ、評価額が約20%下がる。 - 貸家の建物評価減
建物の評価は建築費よりも低い(固定資産税評価額)ため、資産価値が圧縮される。 - 現金の減少による課税資産の圧縮
現金を建築費に充てることで、課税対象となる資産総額を減らせる。
つまり、「現金を建物に変えることで見かけ上の資産を減らす」ことで節税ができるという仕組みです。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。
失敗しやすい理由①:家賃が下がり、想定収支が崩れる
アパート経営のシミュレーションは、新築時の家賃・満室想定で計算されることが多いです。
しかし、5年、10年経てば周辺に新築物件が増え、家賃は確実に下落します。
例えば家賃8万円×6戸=月48万円で計画していても、10年後に家賃7万円まで下がると、収入は年間72万円減少。
この差はローン返済を圧迫し、節税どころか赤字経営に転落します。
相続税の節約は一度きりですが、家賃収入の減少はずっと続く。
この“時間差のリスク”が、最も見落とされやすい点です。

失敗しやすい理由②:修繕費と管理コストが重くのしかかる
節税目的で建てたアパートは、長期的な維持コストを見落としがちです。
- 外壁塗装・屋根修繕(10〜15年ごとに数百万円)
- 給湯器・エアコン交換
- 空室時の原状回復費
こうした費用は、年間家賃収入の10〜15%を超えることもあります。
節税効果で減った相続税よりも、修繕費で支出が上回ることも珍しくありません。
また、入居者対応・クレーム処理・清掃管理など、手間の負担も重くなります。
節税後の“維持の大変さ”を想定していない人ほど、後悔しやすいのです。
失敗しやすい理由③:ローンが重く、相続人が困る
相続税対策のために高額なローンを組むと、将来的に子ども世代に返済義務が引き継がれることがあります。
相続時に現金が少なく、ローン残高だけが残っていると、「相続税は減ったけど、生活が苦しい」という事態になります。
特に地方や郊外では、将来的な入居需要が読みにくく、“残った資産が負債化する”リスクを抱えることになります。
失敗しやすい理由④:空室率が上がる構造的リスク
アパートは地域の人口減少・高齢化の影響を直接受けます。
地方都市ではすでに「アパート空き部屋率30%超」の地域も増えています。
さらに、建設ラッシュが続くことで、過剰供給による家賃競争が起きています。
節税目的で一斉に建てられたアパート同士が競合し、
結果的に「満室前提の計画」が成立しなくなるのです。
失敗しやすい理由⑤:節税効果は一時的、固定資産税は毎年続く
相続税対策でアパートを建てると、確かに初回の相続時には評価が下がります。
しかし、その後は固定資産税・都市計画税が毎年かかり続けます。
また、土地の評価が下がったとはいえ、建物自体の老朽化が進めば売却もしにくい。
「節税は終わったのに、維持費だけが残る」という構造になりやすいのです。
トランクルーム経営との比較シミュレーション
| 項目 | アパート経営 | トランクルーム経営 |
|---|---|---|
| 初期投資 | 約6,000万円 | 約3,000万円 |
| 年間収入 | 約480万円 | 約360万円 |
| 管理負担 | 高い(入居・修繕対応) | 低い(清掃・点検中心) |
| 節税効果 | 高い(貸家建付地) | 中程度(貸付事業用宅地) |
| 空室リスク | 高い(競合多い) | 低〜中(立地依存) |
| 維持コスト | 約90万円/年 | 約36万円/年 |
| 売却のしやすさ | 難しい(買い手少) | 容易(倉庫用途に転用可) |
アパートは節税効果は高いものの、投資額とリスクも大きい。
トランクルームは節税効果は控えめですが、“続けられる堅実な土地活用”としてバランスが取れているといえます。

トランクルームだからどこでやっても堅実というわけではなく、需要を見極めて、向いている立地でトランクルーム事業を始めるのが重要です。


成功している人の共通点:「節税」より「維持」を重視
成功しているオーナーは共通して、“節税よりも長く維持できること”を優先しています。
- 無理な借入をしない
- 小規模で需要に合わせる
- 管理を外部委託して手離れを良くする
相続税の数字よりも、「残る現金」「残る資産」を重視する。
これが結果的に“失敗しない節税”になります。
まとめ|節税よりも「将来の安定」を見据える
以上、相続税対策でアパート経営が失敗しやすい理由とは...というお話でした。
アパート経営は、相続税対策としては一見効果的に見えます。
しかし、家賃下落・修繕費・ローンリスクなど、節税以上の負担を抱えることが多いのが現実です。
一方、トランクルームのように小規模で堅実な活用なら、資産を減らしすぎずに、一定の評価減と安定収入を得ることができます。
相続対策は「税金を減らすこと」ではなく、“次世代が困らない資産の形にしておくこと”です。
その視点で見れば、建てすぎない、借りすぎない、リスクを抱えない土地活用こそ、本当の意味での“相続対策”といえるでしょう。



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