トランクルーム経営は「土地ありき」|向かない土地は他の活用を

空いてる遊休地

「売地を所得して、トランクルーム事業をはじめたい」そんな風に考えている人もいるかもしれませんね。

しかし、トランクルーム経営をはじめるには、ニーズがある立地土地を所有していることが必須条件です。

今回はトランクルーム経営を検討する際に、ぜひ知ってほしいとても重要なお話です。

目次

トランクルームは「どこでも成功する」わけではない

最近は土地活用の選択肢として「トランクルーム経営」が注目されていますが、どんな土地でも儲かるというわけではありません。

ネット上では「初期費用が少ない」「空室リスクが低い」といった良い面ばかりが強調されがちですが、実際は立地と需要が合わなければ、安定稼働は難しいのが現実です。

トランクルームは住宅のように必ず住む人がいる事業ではなく、「使いたい人がその地域にどれだけいるか」で成り立つビジネスです。

そのため、“土地の特性”がすべての出発点になります。


向いているのは「すでに土地を持っている人」

トランクルーム経営は、所有地の有効活用に向いた事業です。

たとえば、

  • 駐車場としては収益が伸びない土地
  • アパートを建てるには狭い、もしくは形が悪い土地
  • 宅地化はできたけど使い道がない土地

こうした場所に、小規模で低リスクな運用ができるのがトランクルームの魅力です。

建物自体は重量鉄骨造なら長寿命となります。住居系建物と比べると初期投資は低く抑えられて、10〜30室ほどの規模で安定運用が可能です。
ただし、これはあくまで「土地をすでに持っている」ことが前提です。


土地を買ってまで建てると収支が合わない理由

トランクルームを新たに建設する場合、建物費用だけでなく土地代も必要になります。
この「土地購入+建設」の組み合わせでは、投資回収が非常に難しくなります。

1. 収入額が限られている

トランクルームの賃料は、1室あたり月1〜2万円程度が相場です。
仮に20室満室でも、月収は20〜40万円ほど。
この中から固定資産税・管理費・清掃費・ローン返済を差し引くと、手元に残る利益は決して大きくありません。

2. 土地代の負担が重い

都市部では土地代が高く、地方では需要が少ない。
どちらにしても「土地代に対して収益が見合わない」構造になりやすいのです。

特に地価が高い地域では、アパートや駐車場の方が収益性が高く、地価が安い地域では需要そのものが乏しくなります。

つまり、トランクルームのために土地を買う」時点で、採算が合いにくい土地活用法と言えるでしょう。


成り立つケースは「安く買えた土地」だけ

例外として、よっぽど安く土地を手に入れられた場合は、採算が取れるケースもあります。

たとえば、

  • 相続などで格安に取得した土地
  • 工業地・市街化調整区域などで再利用が難しい土地
  • 接道や形が悪く、住宅建築に向かない土地

こうした土地であれば、「トランクルームしか使い道がない」という前提で検討する価値はあります。

ただしその場合でも、「周辺に利用者がいるか」「アクセスしやすいか」という需要面の確認は必須です。
単に安い土地というだけで建てると、空室が続く可能性があります。


需要がなければ、どんな構造でも埋まらない

重量鉄骨造でしっかりした建物を建てたとしても、需要がない場所では満室にはなりません。

これはどの土地活用にも共通する原則です。

トランクルームは「便利な場所で少しだけ物を置きたい」という人のためのサービス。
裏を返せば、「便利な場所でなければ使われない」ということでもあります。

特に、

  • 車通りが少ない
  • 住宅が少ない
  • 近隣に大型倉庫や無料スペースがある
    といったエリアでは、思ったほど契約が伸びません。

「鉄骨造だから安心」「業者が採算を出してくれた」などの理由で判断せず、まずは“誰が使うのか”という視点で土地を見極めることが大切です。


向いていない土地なら、別の活用を考えるのが正解

土地の特性を冷静に見たときに、「トランクルームには合わない」と感じたら、無理に建てる必要はありません。

土地活用は選択肢が広く、他にもさまざまな方向性があります。
たとえば、

  • 月極駐車場・コインパーキング
  • 太陽光発電
  • コンテナオフィス・キッチンカー基地
  • 小規模貸地(資材置き場など)

どの方法も一長一短がありますが、
「自分の土地の条件で成り立つか」を基準に考えることが、遠回りのようで一番の近道です。


まとめ|“持っている土地をどう活かすか”が出発点

トランクルーム経営は、所有地の有効活用としては非常に堅実な選択です。
しかし、「土地を買って事業化する」段階になると、採算は厳しくなります。

その理由は、

  • 収入単価が低く
  • 土地代が重く
  • 需要が限られているから。

向いていない土地で無理に始めるよりも、「その土地だからこそ成り立つ活用」を見つけることが大切です。

トランクルームは万能ではありません。でも、「合う土地」では長く安定して続けられる
それがこの事業の本質です。

倉活 用地

向いている立地なら、トランクルームはアパートなどの住居系に比べて、ローリスクミドルリターンを狙える土地活用法です。
住居系と本質的な違いなどを解説した記事はこちら↓

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