「土地活用」というと、もともと土地を持っている人の話に聞こえますが、「土地を買って収益物件を建てる投資方法ってどうなの?」と考えている方も多いでしょう。
でも実際問題、土地代が上がる中で本当に採算が取れるのか、不安に思う方もいるかも。
この記事では、土地を購入してから収益物件を建てるケースで、どんな条件なら成り立つのかをシミュレーションを交えて解説します。

土地から買う収益物件が成り立つケースとは
結論をはじめにいってしまうと、土地から購入して収益物件を建設する方法が成り立つのは「土地価格が安い」「需要が明確」「資金計画が現実的」なケースです。
土地付き収益物件は、初期投資が大きくなる分、賃料収入で回収できる見通しが立つエリアでないとリスクが高くなります。
たとえば以下のような条件がそろえば「土地から買う」投資でも十分に成り立ちます。
- 土地価格が建物価格の3割以下
- 賃貸需要が安定している(大学・駅・病院・工場などの近隣)
- 表面利回り8%以上を見込める
- 金利・返済年数を考慮してキャッシュフローが黒字になる
シミュレーション①:郊外にアパートを建てた場合
- 土地価格:1,000万円(50坪)
- 建築費:4,000万円(木造2階建て 1K×6戸)
- 想定家賃:1戸5万円×6戸=月30万円
- 年間収入:360万円
- 年間支出(固定資産税・維持費など):約40万円
- 実質利回り:約6.4%
→ 銀行融資を受けて返済を考慮すると、キャッシュフローは月5〜10万円前後。
土地価格が安ければ、郊外でも十分に採算が合います。
シミュレーション②:都市部にワンルームマンションを建てた場合
- 土地価格:5,000万円(30坪)
- 建築費:8,000万円(RC造3階建て 1K×9戸)
- 想定家賃:1戸8万円×9戸=月72万円
- 年間収入:864万円
- 年間支出:120万円
- 実質利回り:約6%
→ 見た目の利回りは悪くありませんが、土地取得費の割合が大きく、融資返済を含めると手残りは少なめ。
長期的な資産形成を目的にするなら◎ですが、短期回収には不向きです。
土地を買って収益物件を作るときの注意点
用途地域・建ぺい率・容積率を確認する
購入予定地が「第一種低層住居専用地域」などだと、建てられる物件の高さや用途が制限されます。
アパート・マンションを建てるなら、住居系または準工業地域以上が望ましいです。
土地価格が高いと利回りが一気に下がる
同じ家賃収入でも、土地代が高いと投資回収に時間がかかります。
表面利回りが7〜8%を下回るようなら、再検討が必要です。
銀行融資は「土地から購入」だと厳しくなる
土地付き物件は、担保評価が出にくい・自己資金比率が高く求められる傾向にあります。
自己資金1〜2割+建築費の一部を手出しで用意する覚悟が必要です。
将来の出口戦略を想定しておく
売却時に土地値が残る立地を選ぶことが重要です。
家賃収入だけでなく、「土地の資産価値」も見ながら判断しましょう。
どんな土地なら「買って活用」してもOK?
✅ 駅徒歩15分圏内の住宅需要エリア
✅ 大学・病院・工場の近くで賃貸需要が安定している
✅ 地価が割安なエリア(地方中核都市・郊外)
✅ 建築費を抑えやすい整形地・道路接面の良い土地
→ 土地値が高騰していない地域×需要が安定している立地が狙い目です。
① 利回り別シミュレーション表(目安)
| 投資タイプ | 想定利回り | 初期投資額(目安) | 月収入(税前) | 回収期間(概算) | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| ハイリスク型(都心RCマンション) | 4〜5% | 1億円以上 | 60〜80万円 | 約25〜30年 | 資産保有・相続目的の人 |
| バランス型(地方中核都市アパート) | 6〜8% | 5,000〜7,000万円 | 30〜40万円 | 約15〜20年 | 安定収益を狙う個人投資家 |
| 高利回り型(郊外木造アパート) | 8〜10% | 3,000〜5,000万円 | 25〜35万円 | 約10〜15年 | キャッシュフロー重視の人 |
| 短期回収型(中古リノベ物件) | 10%以上 | 2,000〜3,000万円 | 20〜30万円 | 約8〜10年 | 初心者・再投資狙いの人 |
ポイント:
利回りだけでなく、立地・築年数・入居安定性を総合的に見ることが重要。
たとえば地方の高利回り物件でも空室が多ければ実質利回りは下がります。
② 立地別の成功パターン比較表
| 立地タイプ | 特徴 | 向いている物件タイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 都心部(駅徒歩圏) | 家賃相場が高く、入居需要が安定 | RCマンション・テナント併用住宅 | 資産価値が下がりにくい | 土地価格が高く利回りが低い |
| 地方中核都市(人口20〜50万人) | 家賃相場は中程度、大学・工場・病院で安定需要 | 木造アパート・鉄骨2階建て | 土地価格が手頃で利回りバランス良 | 将来的な人口減リスク |
| 郊外(駅〜バス圏内) | 土地が安く広く取れる | 駐車場付きアパート・戸建賃貸 | 初期投資が低く利回り高め | 空室・家賃下落リスクあり |
| 地方・田舎(非都市圏) | 土地は格安、需要が限定的 | 倉庫・トランクルーム・事業用物件 | 固定資産税が安く参入しやすい | 住宅賃貸は難しく事業転用向き |
ポイント:
「住宅系」なら中核都市〜郊外が最もバランスが取れています。
逆に「地方の土地」であれば、住宅よりもトランクルーム・倉庫など事業系の方が安定します。
土地を買っての土地活用は「地価と需要のバランス」がカギ
以上、土地を買ってから収益物件建設?成り立つ条件をシミュレーションしてみた...というお話でした。
土地から購入して収益物件を建てる投資は、決して不可能ではありません。
ただし、地価・建築費・需要・融資条件の4つがバランスして初めて成り立ちます。
郊外の割安な土地にコンパクトアパートを建てる、あるいは中古物件をリノベして運用するなど、柔軟な戦略で検討すると成功しやすいでしょう。
倉活 用地土地を買っての収益化は、利回りと立地のバランスを見極めることが成功の鍵です。
都心では資産価値を、郊外ではキャッシュフローを、地方では事業転用性を意識して判断すると失敗しにくいでしょう。

