
親の介護が気になり始めたとき、「お金が足りなくなったら実家を売るしかないのかな」と不安になる人は少なくありません。
ただ、介護費用の全体像を知らないまま実家売却を考えると、あとから「そこまでしなくてもよかった」と感じるケースも多いです。
実家をどうするか考える前に、まずは介護にどれくらいお金がかかるのかを整理しておきましょう。
介護費用は「月いくら」だけでは判断できない
介護費用というと、月額費用だけを気にしがちです。
ですが、実際には次のような要素が重なります。
・在宅介護か施設介護か
・公的介護保険の対象かどうか
・要介護度
・入居一時金の有無
・医療費や日用品費
月10万円で済むケースもあれば、30万円以上かかるケースもあります。
この幅を知らないまま判断すると、「最悪のケース」を前提に動いてしまいがちです。
在宅介護と施設介護で、負担は大きく違う
在宅介護は一見すると費用が抑えられそうに見えます。
ただし、家族の負担はかなり大きくなります。
- 仕事との両立。
- 通院の付き添い。
- 見守りや夜間対応。
一方、施設介護は費用がかかる代わりに、生活面の負担は大きく減ります。
どちらが正解という話ではありません。どこに負担をかけるかの違いです。
「介護で困ったら最後は国が面倒見てくれるはず」昔はそんな風に思ってた。でも全然ちがう。介護制度は申請ありきだし、在宅介護も施設利用も相応のお金がかかる。「誰かがやってくれる」と思うのは危険。介護は始まってから調べてるようでは遅い。元気であろうと親が70過ぎたら情報収集を始めたい。
— 小菅秀樹『幸せになれる老人ホーム探し』著者 LIFULL介護 編集長 (@kosugehideki) November 26, 2025
年金だけで足りるケースも意外とある
「施設=高額」というイメージが強いですが、実際には年金の範囲内で収まっている家庭もあります。
公的施設や、比較的費用を抑えた民間施設。地域差もありますが、選択肢は一つではありません。
ここを調べずに「どうせ足りないから実家を売ろう」と決めてしまうのは、少し早い判断かもしれません。
実家売却は“最後の手段”にした方がいい理由
実家を売却すると、
・住み替えの選択肢がなくなる
・相続時の話が一気に複雑になる
・兄弟間の感情的な対立が起きやすい
といった問題が一気に表面化します。
もちろん、売却がベストなケースもあります。
ただそれは、介護費用の見通しを立てたあとで十分です。
順番を間違えると、「お金のために急いで売った」という後悔が残りやすくなります。
介護費用は「期間」で考えると判断しやすい
介護費用を考えるときは、月額ではなく「どれくらいの期間かかりそうか」で考えると整理しやすくなります。
数か月なのか。
数年なのか。
長期になる可能性が高いのか。
この見立てによって、
・貯蓄で対応できる
・土地活用で補える
・売却が必要
といった判断が分かれてきます。
費用を知らないままでは、正しい判断はできない
介護費用は家庭ごとに条件が違います。
だからこそ、「うちはどうなりそうか」を知ることが大切です。
施設の種類や費用感を把握するだけでも、実家をどうするかの考え方は大きく変わります。
土地や建物は後からでも判断できます。
先に必要なのは、判断材料です。
実家を売る前に、まず情報を集める
以上、介護費用はいくらかかる?実家を売る前に知っておくべき現実...というお話でした。
介護は、いきなり始まることが多いです。
だからこそ、元気なうち、余裕があるうちに情報だけでも集めておく価値があります。
全国の介護施設の種類や費用感を一覧で確認できるサービスを使えば、
「思っていたより現実的だった」
「この選択肢は想定外だった」
と気づけることもあります。
実家をどうするか悩んでいるなら、売るか残すかを決める前に、まずは介護費用の全体像を把握しておくことをおすすめします。
介護費用の見通しが立ってきたら、次に考えるべきなのは実家をどうするかですが、その前に整理しておきたいポイントがあります。
